Monthly Archives: 7月 2010

動機づけの過程

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経営者が理想とする組織に必要な要素のひとつに、社員が自ら動機づけしながら

行動している状態があげられます。動機づけは、人から要請されたり強制されたり

するものではありません。自発的に行動するための糧です。

そして、「人は何によって動機づけられるのか」といった「動機づけの内容」よりは

むしろ「人はどうやって動機づけられるのか」という「動機づけの過程」が大事だと

思います。

先週、大相撲の名古屋場所で優勝した白鵬のスピーチには「動機づけの過程」がよく

表れていました。白鵬は、「大変な場所だったが、心と体をひとつにして頑張ること

ができた。この国の横綱として賜杯だけは頂きたかった。こういう場所で残念。

15日間応援してくれたことが一番うれしい。」とインタビューに答え、さらに涙ぐみ

ながら「こういう場所は2度とないと思う。プラスに考えて改めて頑張る。」と話した

そうです。

横綱は不遇な状況を嘆くことなく前向きに捉え、将来自分にとってプラスになるための

チャンスと考えて15日間を戦ったのではないでしょうか。さらに自分が大相撲を支えて

いるんだという気迫を持ちながら、それを行動と結果で示しているところが素晴らしい

と思います。

大事なポイントは自分自身の動機づけを持ちえられたのかであり、

横綱は「動機づけの過程」が大事なことを身をもって教えてくれた気がします。

当社もまた、動機づけしながら行動する強い個人の集団にするために日々研鑽を重ねて

おります。社員自身が自分の思いを持って行動し、一方でリーダーは社員がそう思える

チャンスを常に与えている。これが私の目指している理想の組織であり、時間はかかりま

すが粘り強く取り組んでいきたいと考えています。

投票率の意味するところ

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参議院選挙で民主党は惨敗し、みんなの党が躍進し、

自民党は保守地盤を固めることに成功し改選第1党となりました。

投票率に注目してみると、総務省の発表では、

確定投票率は選挙区、比例代表ともに57・92%で、

前回の07年参院選(選挙区58・64%、比例代表58・63%)と比べ、

選挙区で0・72ポイント、比例代表で0・71ポイント下回っています。

投票率が落ちているということは、単純に考えれば国民の関心が低くなった

ということです。

関心が低くなったのは、政治と国民意識とのズレがひとつの原因ではないで

しょうか。

約4割の人が選挙に行っていないということは、逆の意味で6割の国民の判断で

国の政策が決められているようなものです。

これでは日本の政治のレベルアップにつながらないですし、

同時に国の競争力を牽引し、政治主導の財政再建を果たしていくのも難しいのでは

と危惧しています。

ワールドカップ日本代表のヒーロー本田選手のような政治家が現れ、

選挙の投票率も大幅アップし、国の政策もダイナミックに動いていく。

日本はそういう国に変わるべきだと思います。

力士の一分

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賭博問題で揺れる日本相撲協会の理事会で、現役力士の琴光喜が角界追放処分

となった。処分に反対した貴乃花理事は、現役力士にチャンスを与えるべきだと主張

したが通らず、琴光喜の解雇が確定してしまう。このニュースを聞いて、協会の対応

にはどうもしっくりこなかった。

解雇と聞いて思い出すのは、数年前に弟子の暴行死亡事件に加わり、相撲界を解雇

された先代の時津風親方だが、あの事件と今回の事件が同じ処分とはいかがなもの

だろうか。

賭博行為が道徳的に悪いのは言うまでもない。しかし土俵の外で起こったことで角界

を追放されてしまうのでは、大関本人はもとより後援会の皆様にとってはあまりにも厳し

すぎる沙汰で何ともやりきれないだろう。

相撲は江戸時代から脈々と続く興行である。他のスポーツでは見られない様々な伝統

が引き継がれている。現役大関の琴光喜は力士として土俵の上では譲れないことが

いろいろあったと思う。協会は、せめて土俵上でけじめをつけられるような後生を残して

あげるべきだった。

貴乃花親方は琴光喜関に力士の一分を持たせてやりたかったのかもしれない。

そうした配慮が一切通らないのはつまらない世の中と言えないだろうか。