先日、ある若者から聞いた話でとても感心したことがありました。
彼は学校の運動部に在籍し、1年前に主将に任命されたことがきっかけで、
人とのコミュニケーションの大切さを知ることになったのです。
頼りにしていた先輩が卒業し、別れの感傷に浸る暇もなく主将に任命され、
新入部員のリーダーとしてチームを率いることになりました。
最初は自分の思い通りに選手を動かそうと奮闘努力しましたが、
自分だけが空回りしてチームの活力が失われてしまいました。
次にチーム全員に好きなようにやらせたらこれも大失敗。
真面目に取り組んでいる部員から失望の念を受けてしまいました。
どうしていいのか悩みに悩み、
最後に部員と良く話し合う機会を意識して持つようにしたところ、
部員ひとりひとりが自発的に協力するようになったそうです。
こうしてチーム全体がまるでひとつの生き物のように動き始めると、
試合でも結果を出します。
ノーマークのチームでしたが最後は東京都ベスト8に残るという快挙を成し遂げたそうな。
物事を良き方向に導くためには、自己中心的な考え方は論外ですが、
相手の立場を尊重するだけでも足りません。
お互いの立場を慮る言葉のキャッチボールが続く延長線上に、
良き結果がもたらされるのではないでしょうか。